お見せ合い婚とは?婚活トレンドは3高から“自己開示”へ

今の自分は本当の自分ですか?

一生のうちにある大きなライフイベントのひとつが結婚です。一生に何度も経験することの少ない結婚という大切な節目だからこそ、ちょっぴり無理をして背伸びした結婚より、ありのままの自分を受け入れてくれる結婚をしてみませんか。

今回は無理をして自分を変えることなく、ありのままの自分をお見せする『お見せ合い婚』が、なぜ婚活市場で注目されているのか?を詳しく解説していきます。

 

お見せ合い婚とは?

『お見せ合い婚』という言葉は、ゼクシィなどを運営する株式会社リクルートホールディングスより、2018年の予測トレンドキーワードとして発表されました。

婚姻組数が減少し、また晩婚化、晩産化が進んでいるとよくテレビでも言われていますよね。

もちろんさまざまな考え方が認められるようになってきた現代において結婚しないという選択肢も増えてきました。

しかし、わたしの職場でもよくこんな言葉を耳にします。

「結婚したいけど出会いがない」

「わたしの周りには全然いい人がいない」

その通りなのです。

結婚をしたいと思っていても、「出会いがない」「いい人がいない」と、そもそもの相手がいなくて結婚ができない、また結婚に踏み切れない、と“理想の結婚”をできない人が多いのです。

そこで、“理想”を“現実”に近づける一歩となるのが、SNSやインターネットを利用し、ありのままの自分を見せ合うのが『お見せ合い婚』です。

 

お見せ合い婚って具体的にどうやるの?

「お見せ合い婚」という特別なイベントがあるわけではなく、婚活アプリやSNSを使って、自分の好みや趣味、ちょっと人には言いづらい “弱いところ” もオープンに「お見せ合い」する婚活の形が「お見せ合い婚」です。

出典:https://www.excite.co.jp/News/smadan/E1513146072172/

現代は「一人十色」の時代。

一人が「会社員」「社会人サークルの一員」「趣味仲間のリーダー」など様々な顔を持っており、そのどれか一つでも共通点があれば、出会いのきっかけになります。

出典:https://www.excite.co.jp/News/smadan/E1513146072172/

また、婚活世代の価値観も変わってきています。一昔前は「3高(高収入・高身長・高学歴)」と言われていましたが、現在は「自分の色に合うかどうか?」が重要になっています。

学歴や収入のような見えやすい指標よりも、内面の「その人らしさ」が合うかどうかが婚活世代にとっては一番重要です。

そのため、はじめからオープンに自分の色を開示しあう「お見せ合い婚」が、今後の婚活のトレンドになるのではないか?と言われています。

 

今までの結婚と何が違うのか?

ひと昔前、大正、昭和の時代では、「お見合い婚」が主流でした。

そして、昭和から平成にかけて「恋愛結婚」が普及してきます。

私は、恋愛をして結婚をするという過程はあまりにも当然で、両親が決めた人と結婚をするなんてことは考えられませんでした。

また、結婚生活においては、質を選択するようになっています。要するに、納得のいく結婚を求めるようになったと言うことです。

一生のうちに何度もない大切な機会ですので、できれば幸せになりたいものですよね。こう考えるのも当然のことだと思います。

そして、SMAPの「世界に一つだけの花」が大ヒットしたように「ナンバーワンでなくオンリーワン」と、個性が尊重される時代となります。

個性が尊重され、また自分の納得する結婚を求める時代になってきたからこそ、自分の個性を見せ合うことのできる『お見せ合い婚』に注目が集まっているのです。

 

『お見せ合い婚』が現代にマッチングする理由

SNSやインターネットの普及

皆さんは、いくつのSNSを利用していますか?

少なくとも1つは利用している人が多いと思います。スマートフォンが普及し、インターネットは生活の一部となりました。

また、私が学生の頃は、mixiが流行ったのを覚えています。自分のことについて、面と向かって「私はこういうものです」と言うより、はるかに語りやすかったように思えます。

心理学の観点から見ると、人間はパーソナルスペースといって、ある一定の距離が保たれないと不快に思う縄張りのような空間があります。

それが脅かされると、自我が保てなくなることがあります。要するに自分が自分でいられなくなる感覚ですね。

パーソナルスペースが脅かされそうになると、無意識に自分を守ろうとして上手く自分を表現できなくなってしまうのです。

しかし、スマホやパソコンに向かっている自分は基本的に一人なので、パーソナルスペースが脅かされることはありません。

インターネット・SNSというツールを利用することで、ツールが自分を守ってくれるフィルターのような役割を果たし、自分を表現しやすくなるのです。

 

ありのままの自分を。「自己開示」とは?

SNSやインターネットがフィルターとなり、自分を表現しやすくなるお見せ合い婚。

自分を表現するということを心理学の専門用語で「自己開示」といいます。

この自己開示は、日本人はとくに苦手としている人が多いと言われています。確かに私もその1人です。

自己開示は、相手によく思われたいがために、自分をよく見せる自己顕示とは異なり、相手の反応を気にせず、自分の欠点なども含め、情報を提示する動きのことを言います。

要するに、自分に色を塗って表現するのではなく、“ありのままの自分” を見せるということなのです。

SNSやインターネットの力を借りて、ありのままの自分を見せることで、最初の段階から自分の欠点も含めて受け入れてもらうことができます。そうすると、自然と心に余裕を持って、恋愛することができるのです。

 

ありのままの自分でいられなくなると…

実は、私にも苦い体験がありました。

相手に好かれたいがために、相手の求める女性像に近づこうと言われた通りのことができるよう努力していました。しかし、いくら努力してもさらなる要求をされるのです。

もちろん、これは相手にも問題がありますが、私はいくら頑張っても受け入れてもらえず、辛い思いをしました。

そして心の病を患ってしまいます。そこで、思い切ってその相手と断ち切ることを選択しました。ありのままの自分を受け入れてくれる家族のもとへと帰ったのです。

すると、自然と病気もよくなっていきました。人間は、ありのままの自分でいられなくなったとき、心の病になることが多いのだと思います。

自分を犠牲にすることと頑張ることは違います。

少し話が外れてしまいましたが、私が伝えたかったこと。

それは、ありのままの自分でいられるようになったとき、人は輝いて見えるということです。

そういう人の周りには、自然と人が集まってくるのです。

 

お見せ合い婚:先輩たちの体験談

さてここから、『お見せ合い婚』がうまくいった事例を紹介していきます。

まず1組目は、シングルマザーということをあえて隠さず自己開示した例です。そのお相手の男性は、会った時、子どもと一緒だったということで魅力を感じたそうです。

一見、シングルマザーと聞くと、恋愛対象として見られないと思うことも少なくないと思います。でもそのように思っているのは本人だけで、実際はそう思っていなく、魅力と感じる人もいるということなのです。これは、出会いの数が多いインターネットならではの事例と言えます。

次に2組目は、お付き合いしたことがない男性が300回ものプロフィールを書き換えて、お相手の女性に出会うことができたという事例です。

もしこれが、300回、面と向かってお付き合いできませんと言われたらどうでしょうか。私はとても耐えられる状況ではないと思います。インターネットだからこそ、失敗を恐れず、ありのままの自分を自己開示できたのではないかと思います。

参照記事:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1801/15/news005.html

 

なぜお見せ合いが上手くいくのか?

私もそうでしたが、恋愛をし、結婚をして初めて気づくことがあります。

「私が選んだ人はこんなひとだったっけ?」と後悔し、「それだったら初めから言って欲しかった」なんて思うこともあります。

これを両親から聞いていた今の若い世代は、漠然と結婚に希望を見出せなくなっているのではないでしょうか。さらに、結婚に対してさまざまな条件を提示するようになります。

しかし、自分が提示する条件の相手は周りで探そうとしても、そう簡単には見つかりません。SNSやインターネットを利用すれば、たくさんの人の中から自分に合った人を探すことができます。

ただ、仮に相手が見つかったとしてもうまくいく保証はありません。女性も社会進出をするようになった現代、恋愛をするのは体力も気力も必要です。正直なところ、できれば手っ取り早く済ませたいですよね。

しかし、初対面の相手に初めから自分の欠点を打ち明けられるでしょうか?「嫌われるのが怖い」「欠点があってそれを知られたくない」とその理由は多々あると思います。

でも、そういった自分の欠点は本当に弱みなのでしょうか。それを魅力と感じる人もいるのではないでしょうか。

そこで、ありのままの自分を先に“お見せ”することで、窮屈な結婚ではなく、輝きのある自分の理想の結婚に近づくことができるのです。

 

ありのままの自分を大切にすることがポイント

ありのままの自分をさらけだすということは、自我を脅かすことになってしまうため、なかなか思うようにできないのが人間というものです。

しかし、人間だからこそ、欠点もあり、それが魅力でもあるのです。自分の欠点さえも素直に認めて自己開示できる人…それは、魅力あふれる人なのです。

これはもちろん、結婚だけでなく、生きていく上で大切なことです。

 

まとめ

SNSやインターネットが普及してきた現代、たくさんの出会いが生まれるようになりました。

そして、今まで自分に自信があった人もなかった人も、皆それぞれ幸せになる権利はあります。ありのままの自分をお見せ合いする新しい「お見せ合い婚」

自分をオープンに自己開示して、一歩踏み出してみてはいかがでしょう?